どのようにして悪質クレームから会社を守るか
「クレーム対応」ときくと、どのようなイメージを持たれるでしょうか。
- 面倒くさい
- 対応を間違えたくない
- 二次クレームにつながらないようにしなくては
- お店のファンを増やすチャンス
- 現場に任せられない
- 悩まされている
と、様々かと思います。
昨今「モンスター〇〇〇〇」という言葉をよく目にするようになりました。
様々な業界で悪質クレーマーへの関心が高まっています。
通常、企業においてクレームを受けるのは現場のスタッフです。現場のスタッフからすれば、お客様を怒らせてはならない、お客様に失礼があってはならないということでクレームに対しては基本的に真摯に対応するものです。
しかし、不当・悪質クレーマーにはスタッフの真摯な対応など通じません。
彼らは、企業に対して正当なクレームを申し出るためではなく、はじめから企業に対して不当請求をするつもりでクレームをつけているのであって、真摯な対応をしたからといって穏便に済ませるつもりはないためです。
そのような不当・悪質クレーマーの対応を任された現場スタッフからすれば、日頃の業務どころではない大きなストレスがかかり、不当・悪質クレームがそのようなスタッフのモチベーション低下を招くことは勿論、企業の日常業務に支障をきたすことは明らかです。
ここで特に難しいのは、クレームを言っている相手が、不当・悪質クレーマーなのか、しっかり対応するべきお客様なのかが現場スタッフには判断がつかないところです。
すなわち、クレーム対応の難しさは、対応の方向性の判断の難しさです。
クレームを受けた際、謝罪するべきなのか、要求を断るべきなのか、撃退するべきなのかの判断が難しいために生じる現場スタッフの曖昧な態度が、クレーマーに付け入るスキを与えるのです。
このように判断に迷ったとき、進むべき方向性について、クレーム対応を得意とする弁護士に相談できたらよいと思いませんか。
当事務所では、クレームを受けた現場スタッフが、クレーム対応の初動の段階で直接弁護士にLINEで相談できるサービスを開始しました。
03-5447-7735(受付時間:平日9:00~18:00)
企業からすれば、逐一現場スタッフに対してクレーム対応の指示をする必要はなくなり、現場スタッフも不安な中でクレーム対応を行う必要がなくなります。
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仮に、御社のお役に立てないと判断される場合には、即日契約は解約が可能です。
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クレーム対応の現状
昨今、あらゆる業種・業界において、クレーム対応・苦情対応は避けて通ることのできない課題であり、種々のクレームに起因した問題が企業の業績に影を落とし、クレーム対応が悩みの種になっているという企業も少なくありません。
クレームの内容
クレームには、まず、クレームの根拠となる事実関係に着目すると、企業にとって有益な情報・教訓となる正当なクレームから、全く法的根拠のない言い掛かり的なクレームまで様々な種類があります。
また、その要求内容に着目すると、クレーム内容に相応しい補償を求める正当なクレームから、明らかに過剰・過大な要求をする不当請求まであります。
さらに、クレームを申し出ている主体に着目すると、企業により提供された商品・サービスの不備が原因で有形無形の損害を被り本当に困ってしまっているユーザーから、はじめから企業に言い掛かりをつけて財産的給付を得るといった不当な目的でクレームを申し出ている悪質なクレーマーまで様々です。
このように、クレームといっても様々な類型があり、企業として容易に分類することができない場合も少なくないのが苦情対応の難しいところです。
クレーム対応の実態
クレーム対応について書かれた書籍等によると、クレームは企業にとって宝であり、クレームがサービス内容改善のきっかけとなるといったことも言われています。
これらの言説に依拠し、クレームに対して企業として真摯に対応するという方針のもと、全てのクレームに対して都度相手の要求を真摯に受けて止めている企業がいらっしゃいます。
しかし、対応の必要がある正当なクレームのみならず、悪質なクレーマーからの不当要求に対してまで真摯に対応することは、企業にとって不要な損害が嵩むというにとどまらず、従業員の士気低下等様々な悪影響を生じます。
他方、正当なクレームに対して真摯な対応を怠ったために、法的な責任を受けるに止まらず風評被害を含めた社会的な制裁を受ける企業も少なくありません。
殊に、1999年に発生したT社ユーザーサポート事件に象徴されるように、インターネットの普及により企業の不適切なクレーム対応は瞬く間に消費者に知れ渡り、場合によっては不買運動等の企業にとって致命的な損害をもたらす事態を将来しかねません。
すなわち、悪質なクレーマー対応は徹底するべき一方で、正当なクレームに対しては迅速且つ真摯に対応するのが健全な企業活動において不可欠といえます。
苦情対応の困難性
以上のとおり、クレームの中には真摯に対応して企業としての信用棄損を防ぎ、さらなる顧客の信頼を獲得するべく対応する必要がある正当なクレームと、毅然と排除するべき悪質なクレーマーによる不当請求とがあります。
企業としてクレーム対応に困難を伴うのは、日々生じる大小さまざまなクレームが、そもそも(企業として何らかの対応が必要な)正当なクレームであるのか、対応の必要のない、場合によっては排除するべき悪質なクレーマー・不当請求であるかの判断が難しいということに要因があります。
クレーム
- クレームの根拠となる事実関係
- 何らかの法的責任発生(補償の必要あり)
- 法的責任不発生(法的根拠なし)
- クレームを申し出ている者の要求内容
- 根拠となる事実関係に対して適正・妥当
- 根拠となる事実関係に対して不当・過大
- クレームを申し出ている主体の属性
- 商品・サービスの不備で困っている
- 企業から不当に利得を得ようと画策している
社内体制整備の重要性
また、発生したクレーム対応について、企業としてその都度最終的な意思決定をするのであれば適切な意思決定ができるものの、現場レベルでは苦情対応マニュアルをはじめとしたクレームに対する対応体制が整っていないという企業は少なくありません。
特に、一次対応が不適切であったために二次クレームにつながり、結果として重大な案件となってしまうといったようなケースも散見されます。
そして、クレームは日々企業活動の現場で起こっており、一つ一つのクレームが経営陣に報告されることはありません。また、そのようなことをしていては日々の経営判断が止まってしまいます。
他方、日々発生するクレームのうち、企業にとって致命的な損害をもたらす重要なクレーム事例については速やかに経営陣に報告させ、企業全体としての適切な対応判断を下すべきです。
すなわち、クレームは、その内容によって、いつ、誰が、どのような対応をするかというクレーム対応方法についての組織体制が確立している必要があります。また、当該組織体制について、経営陣はもちろん末端従業員に至るまで認識を共有していることが肝要です。
クレーム対応方法についての組織体制構築のためには、企業内の各層に向けたクレーム対応研修及びクレーム処理マニュアルの整備が必須です。
クレーム発生
↓クレーム
一時対応
- 店舗スタッフ(アルバイト→社員→店長)
- コールセンター
- 営業社員
- その他 現場担当従業員
↓報告・対応依頼→(処理)情報管理
二次対応
- 総務部
- 人事部
- 広報部
- SV
- その他クレーム対応部署
↓報告・対応依頼→(処理)情報管理
サポート
- 弁護士
↓報告→(処理)情報管理
経営陣
必要に応じて対外的情報発信対応検討
当事務所の提供するサービス
当事務所は、クレームの発生初期の一次対応から最終的な社内情報共有までの社内体制の整備をさせていただくと共に、社内で処理しきれなかったクレームに対し代理人として直接苦情対応し、企業としての法的損害・風評損害・社内士気低下を可能な限り低減するために尽力いたします。
また、企業に対して不当な目的をもって様々な要求をする悪質なクレーマー対応も徹底して行います。
具体的には、社内体制整備として、クレーム処理マニュアル、苦情処理マニュアル等の各種規定の作成、これらの規定を用いてのクレーム対応研修を実施します。これにより、幹部従業員のみならず末端の従業員に至るまでクレーム対応方法についての認識を統一することができます。
また、実際に発生したクレーム事例に対する代理人として苦情対応にあたる前提として、対応窓口となっている従業員に対する法的見解を含めたクレーム対応方法に関する助言を行います。
そして、従業員では対応しきれないような難クレームや悪質なクレーマーに対しては当事務所が代理人として直接、苦情対応・クレーマー対応にあたります。
クレーマー対応に関する執筆等
ビジネスガイド2019年2月号(日本法令社)に村上元茂弁護士の「悪質クレームに対応する従業員ケアの必要性と対策」の記事が掲載されました。
マニュアル作成・研修費用について
クレーム対応マニュアル作成、従業員研修の費用は当事務所におけるクレーム対策・クレーマー対応報酬体系をご確認ください。
※個別案件に対する法的助言・代理人対応には、顧問契約に従ったタイムチャージが発生します。
※上記費用には消費税が含まれておりません。
03-5447-7735(受付時間:平日9:00~18:00)